メル友募集掲示板のこと・インターネット黎明期
こんばんは。市若(@hospilica)です。
わたしは現在38歳で、インターネットを使い始めたのが1999年なので今年でちょうど20年目になります。
当時18歳で、学校でコンピュータを学んでいたので、PCを購入してすぐインターネットも始めました。
しかし自宅はダイヤル回線だったので、何をするにも時間と電話料金がかかり、今ほど自由にネットサーフィンもできず、インターネットの使い道はメールのやり取りが主でした。
メル友募集掲示板
そんな中で楽しんでいたのは、見知らぬ人とのメール交換です。
メール友達(メル友)募集掲示板というのがそこここにあり、そこでメールのやり取りをする相手を探すのです。
のちにそういう掲示板は「出会い系サイト」と呼ばれるようになり、未成年を巻き込む犯罪の温床として社会問題になったりもしたのですが、当時はまだかろうじて大人の社交的な雰囲気が残っていたように思います。
わたしもそこで何人かのメール友達と知り合い、たわいもない日常の出来事などを書いてやり取りしていました。
遠く離れた地の人も多かったので、オフラインで会おうということはほとんどなく、本名すらもわからないハンドルネームだけの友達は、だんだんとやり取りが先細りになって消えたり、PCの故障によるメールアドレスの紛失によって途絶えたりするので、たまにまた掲示板に書き込んで募集を繰り返していました。
夫との出会い
そんな中で出会ったのが夫です。わたしが19歳、夫が28歳の時でした。
もうその頃はわたしも多少インターネットに慣れて、近郊に住まう人と会って食事したりドライブに行ったり、その中で仲良くなった人と男女として付き合ったりもしていましたので、始めから雷に打たれたような運命の出会い!というわけではありません。
でもその時、夫の最初のメールに赤いオープンカーを持っていると書いていたので「えっ、素敵!」と思ったのです。
書いていて我ながらゲンキンだなと思いますが、誰だって顔が良ければ顔から好きになるでしょうし、車が良ければ車から好きになるのも変ではないのです。
しかしそんなフワフワと浮かれたわたしと違い、実際に会った夫は大真面目な人物でした。仲良くなってからは、最初から結婚することを考えていたそうです。それが今までにオフラインで会った人たちとは違う真剣な(必死な)姿勢なので、わたしの気持ちも自然とその方へ向かっていきました。そして2年後に実際に結婚しました。
かつてある夫人が言っていたことを思い出します。
「付き合ってくれって言ってくる人はたくさんいたけど、結婚してくれって言ってきたのはあの人だけなんだもの」
最後に
最近では出会い系サイトと呼ばずにマッチングサイト(アプリ)というみたいですね。ネットで知り合って結婚するのは当時すこし珍しかったので、気にして隠したりすることもありましたが、今はだいぶ一般的になっているのでしょうか。
あの平成初期の、セキュリティーもリテラシーも大雑把なインターネット黎明期のことを、今でもたまに夫と話すことがあります。
「インターネット老人会」なんて笑い話にもなりますが、あのおおらかな時代は、自分自身の青春時代の輝きもあいまって、今とても懐かしく思えるのです。